子どもの感性を育て、心の成長にもつながると言われる”お絵かき”。
なにげない遊びの一つ。と思っていたらもったいないですよ!
「グルグル線をかいたり、ぐしゃぐしゃな絵ばかりで、なにをかいているのかわからない」
「絵を描くのが苦手だけど、好きになってもらいたい」
そんな思いをお持ちのお母さん。
お絵かきには、単に指先の発達だけでなく、心の安定につながることをご存じですか?
子どもの描く”絵”には、自分の好きなものや、こうなったらいいな・・という希望がたくさんつめこまれているのです!
描いた絵の一枚一枚に、すばらしい世界があることを大人は忘れないでほしいんです。
絵を描くことは、まさに”心豊かに”なる最高のあそびなのです!
目次
1.絵を描くメリット
1-1.脳にいい影響がある。
まずは手や指をたくさん使うことで、いつもは使わない脳の部分に良い刺激を与えます。
例えば、(こう動かしたらこんな線になるんだ。)と、子ども自身が発見し、実体験から学ぶことはとても重要なんです。
それがひらめきや直感につながり、成長や知能の発達によい効果をもたらしてくれます。
また、幼少期にたくさんお絵かきした子どもはのちの文字の習得もスムーズである傾向があるようです。
さらに四角や丸などの図形を、徐々に立体的にとらえることができるようになるので、数学的な思考も身につくのです。
1-2.心の安定につながる
幼い子どもにとって毎日はあたらしいことの連続。
中には、悲しいこと、怒ったこと、さみしかったこともあるでしょう。
お子さんがグチャグチャな絵を描いてきたこと、ありませんか?
お母さん、ガッカリしないでくださいね。
抱えていた感情をそのまま表わし、吐き出してスッキリしているから、よかったね!って言ってあげてください。
絵を描くと、自分の内面とも向き合えるんですね。
こんな気もちだったんだな、と寛大に見守ってあげましょう。
1-3.色彩感覚が育つ
お子さんはお気に入りの色がありますか?
ひとつの色ばかり使う時期もありますが、成長するにつれて様々な色を使っていくようになります。
もし、描いているものが実物と同じ色でなくても、そのまま見守っていましょう。
なぜなら、子どものセンスが今そこで、磨かれているのです。
子どもの世界は無限大で自由です!
自分が好きな色の組み合わせをしてみたり、色を混ぜてみたり・・。
お絵かきのすばらしいところはすべてが自由なのです。
1-4.観察力や想像力ゆたかになる
絵を描こうとしてはじめて、そのものの形や色に気づくことってありますよね。
たとえば、タンポポの葉っぱの形。
ものをじっくり見る楽しさ、あたらしい発見に子どもはワクワクします。
子どもの好奇心を刺激しながら、観察力や集中力を身につけることができます。
さらに、夏休みにいった海を思い出して、その様子を描く、回想力。
記憶や想像の世界を”かたち”にしてみるというのは、まだ絵を描きなれていない子どもにとってはむずかしいかもしれません。
なれてくると自由に自分の世界をかたちであらわすことができ、発想力や想像力がグングン育っていきます。
このような才能は将来、芸術の分野だけでなく、あらゆる場面で才能を発揮していきます。
ぜひ、幼い頃から絵を描くことに慣れ親しんでほしいと思います。
2.親がやりがちなこと
2-1.失敗してもいい。自分は絵が得意だ!という気もちをもたせよう。
子どもがお母さんやお父さんの顔をかいてきた。
「あれ?ママのお顔に髪の毛がないよ~」
「お父さんはメガネをかけてるでしょ」
って、ついつい指摘してしまいますよね。
私も毎回ツッコミを入れていた気がします・・。
お絵かき好きになるには、まずは自分に自信をもたせることです。
「ママ、この絵気に入ったからかざっていいかな?」
「また描いてね。たのしみにしてる!」
こんな声がけで絵に対する苦手意識をなくしてあげるといいと思います。
2-2.例を見せてあげる方がいい(自由は未知の世界なのです)
「さぁ、自由になんでも描いていいよ!」
そういわれて、すらすらと絵を描くことができればいいのですが、うちの子どもは描けませんでした。
そんな時は「ゾウさんを描いてみよう」など、例をあげてゾウさんの写真や画像をみせてあげるといいですね。
できれば自由な発想のまま描いてもらうために、お母さんがお手本を見せるのではなく、ゾウさんそのものを見せてあげてくださいね。
もしうまくかけなさそうなら、最初は一緒に描いてあげて、それを子どもがマネする方法でもいいと思います。
声がけは「上手だね」のような、評価をすることばはプレッシャーになることがあります。
「がんばって描いたね~」「ゾウさんのおはな長くかけたね」のように描いたことをほめてあげるようにしましょう。
3.楽しくお絵かきするコツ
3-1.年齢にあったベストな道具と環境を!
使いやすい道具や環境をととのえることは、とっても大切です。
子どもは目についたものから、気もちにスイッチが入りますから、絵がかきたくなる道具が目の前にあれば、手をのばすでしょう。
2歳くらいまでは、力を入れずにすらすらと描けるクレヨンや水性ペン、3~4歳になったら、色えんぴつに挑戦してみましょう。
紙は画用紙や、自由帳のようなノートタイプ、半透明のトレーシングペーパーなどもおもしろいですよ。
もちろん、チラシのうらでも構いません。
子どもがすわって描きやすいような場を作ってみてください。
3-2.わが家はこれがぴったりでした!
わが子が6才のときに試してみたのが、色えんぴつ大集合!です。
色々なメーカーの色えんぴつを一つのペン立てにザッと集めて、かざっておいたのです。
わが子がそれをみつけるなり、「なにこれ?」と色えんぴつを持ち絵を描きはじめました。
同じ赤でもメーカーによって書き味や色味がちがったりするので、比べながら描いていくのもおもしろかったみたいです。
4.おすすめお絵かきグッズ
1.お絵かきテンプレート
まだなにを描いていいかわからないお子さんには、テンプレートがおすすめです。
テンプレートに沿って線を描いたり色をぬり、枠をはずすときのワクワク感が大人でも楽しくなります。
2.虹色えんぴつ
一見ふつうの色えんぴつのようですが、芯をよく見ると、実は何色もの芯が一本になっているのです。
芯をあてる角度によっていろんな色が描けるという不思議な色えんぴつなんです。
赤青黄緑の4色芯から7色芯などメーカーによって色の組み合わせが違うのでチェックしてみると面白いですね。
普通の色えんぴつとはちがった微妙な色の変化に大人も夢中になることまちがいなし!
5.まとめ
お絵かきは指先や脳の発達にとてもよい効果をもたらし、その後の学力にまで大きなメリットを与えてくれる、最高のあそびです。
さらに、お絵かきは自分の内面にひそめた気もちをはきだせる場所でもあり、心の安定にもつながります。
親は見守りながらも、描くもののヒントをあげたり、子どもにお絵かきを強制しないよう心がけていきましょう。
普段からお絵かきがしたくなるような環境を用意しておくといいですね。